地方から未来の働き方を探すウェブメディア

Experience

東海地方の飲食チェーンで、経験を生かして変革に貢献

スガキコシステムズ株式会社執行役員 営業本部長安藤民康

とにかく現場に足を運んで声を拾う

「とにかくよく店舗へ足を運ぶ」「他部署を巻き込むのが上手」といった周りの評価に対して、安藤氏は「前職で教わった仕事のスタイルをそのまま守っているだけ」と話す。店舗への視察は、週2〜3日、1日あたり4店舗ほどを回る。視察といっても、ただ見に行くだけではない。実際にキッチンの中に入り食材の管理状況を確認する。他に、注力メニューがきちんと店舗で表現されているかといったチェックや、売上高や稼働計画、ピークタイムのオペレーションの確認など、すべきことはたくさんある。

そんな忙しいなかでも、店長はもちろん新人アルバイトなどとの対話も欠かさない。すべては、現場を知るためだ。「前職では、新人の頃から『現場にしか問題も答えもない』と教わりました。店舗視察のときに何をすべきかも、上司の背中を見て学びました」と安藤氏。店舗を視察して感じたことや改善要望は他部署に届ける。例えば、オペレーションが煩雑になっている場面を見かけたら、商品開発部にマニュアルの改善を求める。

「『店舗第一』という考え方にのっとっています。お客様へサービスを届ける店舗が効率良く、気持ち良く働ける場となるようにサポートをしなければならないんです」。この信念の下、安藤氏は他部署との会議の機会も増やすなど、積極的に現場の声を届けている。

人事制度を改革し評価基準を明確に

メンバーが気持ちよくやりがいを持って働けるようにと、安藤氏は人事制度の改革にも着手した。曖昧だった昇進のプロセスと評価基準を改訂し、「どのような成果や売り上げを出せば良い評価がもらえるのか」を明確にした。「従業員には、やりがいとモチベーションを持って働いてほしいんです」と熱く語る。

人事制度の改革以外に、エリアマネージャーの面接も担当。その結果、離職率が大幅に改善してきた。新卒に関しては、2015年までは毎年入社1年以内に10名ほどが離職していたが、現在は1名ほどに。また中途採用に関しては、エリアマネージャーや店長クラスの離職は現在ほぼない。「まだまだ改善しなければいけないことは多いです。それに、採用にも商品企画にも、すべて自分がメインで関わっている状況は最善ではないと思います」と前置きしたうえで、安藤氏は期待を込めてこのように語ってくれた。「前職で培った自分の仕事のやり方は、部下には新鮮に映る部分もあるようです。彼らがより積極的に仕事に取り組むためのヒントになる何かを伝えられたらと思います」

部下の成長を願いながら、安藤氏は今日も誰より奔走している。

帰る時間が早くなり、深夜業務もなくなった

名古屋に引っ越してからは、時間にゆとりが生まれた。「東京にいたときは50分だった通勤時間が30分になりました。電車も空いているし快適です」としみじみ話す。また、ショッピングモール内に多く店舗を構えるSugakiyaは、他の外食チェーンと比べて閉店時間も早い。そのため、視察を終えて帰宅できる時間も早くなった。「前職では店舗が深夜営業をしていたため、有事の際に対応できるよう毎日携帯電話を枕元に置いて寝ていました。現在は夜中に電話が来ることがないので、心配なく熟睡できるのがうれしいです」と話してくれた。

「従業員のブランド愛を強めたいんです」。安藤氏は今後の展望について力強く語る。ブランド愛とは、どのように醸成できるものなのだろうか。「例えば、店舗で働くメンバーに、『今週売ってほしいメニュー』を伝えるとき、なぜ今このメニューを売るのかといった理由や目的もあわせて話すことも、できることの一つです」。背景まで話すことで、メンバーは自分で意味を咀嚼(そしゃく)して主体的に売ってくれるようになるという。

「働くメンバーみんなが主役。だから、言われたことをやる『作業』ではなく主体的な『仕事』をしてほしい」と安藤氏は願う。自身が持つノウハウや経験を総動員して、企業を前へ前へ動かす。そんな安藤氏のスタンスが、多くの従業員のお手本となることだろう。