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Experience

100年に一度の激変期に突入した自動車産業。
開発の最前線を担う技術営業の仕事とは

萩原エレクトロニクス株式会社応用技術本部 第二デバイス応用技術部 第一グループ 主任澤田佳奈

人との距離が近く、
共通の目的意識で課題に取り組める

前職の大手半導体メーカーから、商社という異なる企業風土の会社に転職した澤田氏。文化の違いに、いい意味で驚かされることが多いそうだ。

「入社してみて、前職と大きく違うと思ったのは、人との距離が近いこと。上司である取締役の石川の席は私のすぐ近くで、仕事の話に加えて、ちょっとした雑談まで交わせる間柄です。ささいなことかもしれないですが、前職では役員の顔も見たことがなかったので、私にはカルチャーショックでした」。そうした風土が仕事にいい影響を与えてくれていると語る。

澤田氏は技術営業という立場で顧客と向き合うが、同じプロジェクトチームには、社内の別部署の営業や開発技術者もいる。顧客課題の解決にあたっては、こうしたメンバーとの連携が欠かせないが、その際のコミュニケーションに壁を感じることはないという。

「プロジェクトを進めるにあたって、相談が必要ならすぐに他部署のフロアへ行き、相談ができる。スピードが速いし、お互いの得意知識を持ち寄って、より精度の高い提案を作り上げていくことができます。前職では、一人で設計に没頭することが多かったので、こうした仕事の進め方は非常に心強いです」

チームは社外にも及ぶ。パートナーである半導体メーカーとも連絡を密に取り合い、開発に不足している情報はすぐにでも埋めることができる。転職前に考えていた「チームで取り組むモノづくり」を実現できていることに、手応えを感じている。

今、自動車開発に関わることは、
社会に変革を起こす技術開発に関わるということ

前職と同じ電子デバイスに関わる仕事とはいえ、自動車業界の顧客との共同開発は初めての経験という澤田氏。慣れない業界に苦労することも多いが、それ以上に、現在の仕事環境は刺激に満ちているという。

「自動車の開発は、この先、人間の生活がどう変化していくかに関わっていく仕事だと実感します。現在、お客様からの要望は自動運転の開発に関わる要件がほとんどで、打ち合わせでは、自動車の進化について密に議論を交わします。自動運転の普及において何が技術課題となっているのか。実現すると社会がどう変わるのか。コネクテッドカーが登場すると世界はどう変貌するのか。最初は、会話についていくのに苦労したことも事実です。しかしそれ以上に、世の中が大きく変わっていく、まさにその最前線で仕事ができていることに、充実感があります」

現在、澤田氏が課題だと感じているのは、組み込みソフトに関する知識の習得だという。前職の経験から、回路設計の知識など、いわゆるハードウエアの知識は豊富だ。しかし、ソフトウエアの知識は専門外の領域。現在の担当業務においてはハード・ソフト両面での知識が必須であり、転職後はソフトウエア領域の知識習得に注力している。そして、ここでも助けとなるのはチームの仲間だ。ソフトウエアの知見を持つ技術者は社内に多く、知識不足を社内のコミュニケーションで解決できることに、大きく助けられている。

今後の目標は、
誰からも信頼される技術者になること

静岡県出身の澤田氏。10代の頃は名古屋にもよく遊びに来ていたというから、結婚によって東京から名古屋に移り住むことになってもそれほど不安は感じなかったという。現在は、技術系商社の一員として新領域の技術の勉強や、仕事の手法の習得に余念がないが、その傍ら、毎日の家事もしっかりと行えるスケジュールを立てられているそうだ。

「今日は何をすべきか、日々のタスクは自分で設定できますし、効率的に仕事をするにはどうするかと考えながら動いています。その点では、前職よりも密度の濃い毎日を過ごせていると思います」。休日には夫婦で車に乗って、遠出をすることも多くなった。「名古屋という場所は、すごく便利なのが気に入っています。東京などの首都圏まで電車ですぐですし、大阪や京都にも1時間程度で行ける。また、車で移動すれば、岐阜・三重・長野も近いです。休日の過ごし方は以前より充実しているかもしれません」

現在は、仕事でもっと周囲に信頼を置いてもらえるようになることが一番の目標だという。そのために必要なのは、日々、相談を受ける一つひとつの事柄に対し、より良い解決策を提案できるようになること。地味だが、そうした積み重ねが信頼につながると信じている。そのうえで、数年後には提案したSoCが、世界中の自動運転車に搭載されることを夢見ている。