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Experience

国内でも数少ない、排水処理装置に特化する企業に転職。
技術者として、経営者として仕事にまい進

株式会社イーシステム代表取締役谷山暁進

お客様から「ありがとう」と言われ、
仕事をしている実感が湧き起こる

入社後の谷山氏の仕事は、排水処理装置の一連のプロセスを担当すること。受注のための提案業務、資料作成、設計、施工管理、試運転、そして稼働後のフォローをも担う。「段階的に任されるのではなく、物件をぽんと与えられ、『なんでもやれ』からスタートしました。複数の物件を並行して担当します」。受注から完了までに要する期間は約2~3年。谷山氏は北海道から鹿児島県までほぼ日本全国を担当した。

谷山氏がこの仕事に携わってから一番印象に残っている出来事は、お客様から「ありがとう」と言われたこと。「前職では扱う案件の多くが公共工事だったため、やって当たり前と思われていました」と苦笑する。そんな経験が多かったため、「お客様に『ありがとう』と言われて、ようやく仕事をしているんだという思いが湧き上がりました」と喜びを表す。今の仕事に大変なことはあっても、特につらいと感じたことはないという。

「この仕事はこれまで積み重ねた経験をもとに、一つ一つの事例をどう考察するかがポイントになります。経験工学ともいえます。だからこそ、一連のプロセスを一人で担当する当社の仕組みが強いのです」。プロセスごとに担当部署が変わっていては、その結果を部署間で正確に伝達できない。他企業がなかなか十分な性能を提供できない要因がそこにあるのだと谷山氏は指摘する。

専門用語を使わず、
相手の目線に合わせて会話する姿勢を重視

入社して約4年。谷山氏は少しずつ経営者の仕事に軸足を移している。最近の主な仕事は受注面の強化と社内体制の整備だが、「基本はなんでもやりますよ」と笑う。社員は10名。社員同士が声を掛け合う機会は多い。社員からの要望や提案もあり、風通しが良い組織だと自負している。

大事にしているのは目線を合わせて会話すること。「当社の技術は特殊なので、専門用語を使うと相手はなかなか理解できないんです。お客様でも社員でも、まず相手にどれくらいの知識や理解度があるのかを見て、それに合わせた表現で話すことを心がけています」と谷山氏。これは須藤氏の姿を見て学んだことだ。

お客様にとって本当に必要なことならお金を惜しまないのも須藤氏から受け継いだ方針だ。「たとえば工事が終わったあとは予算がつかないケースが一般的ですが、当社の場合は技術を突き詰めていくために必要なら使うという考え方です。技術をきちんと提供することがお客様に充実したサービスを提供すること。お客様のためにという言葉を体現していると思います」と自信を持っている。

今後の目標は技術を社内に蓄積していくこと

もともとは愛媛県の出身。就職を機に大阪に住み、結婚後は転勤で東京に住んだこともある。「東京では通勤に片道1時間半かかっていましたが、今は30分くらいです」と谷山氏。夫婦共働きで忙しいが、通勤時間が短くなったため、時間に余裕ができた。「前職のときはほとんど妻に任せきりでしたが、今は子どもの保育園の送り迎えも時々やっています」

「大阪はビジネスもしやすいですね。大阪のお客様はなんでも言ってくれるので対応しやすいです」と地域性の違いにもふれる。

今後の展望を尋ねると、「技術力を高めること。それが一番です」と即答する。「これからの5年は特に須藤の経験や思考をどう吸収していくかが重要になります。マニュアルはありますが、この仕事はマニュアル通りになるとは限らない。須藤が蓄積してきた技術を社内体制にどう取り入れていくか、そこに力を入れていきます。当社の仕事の本質は技術であり、それがお客様へのサービスです」と語った。