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HIGHLIGHT

経営の「見える化」を支援し、顧客の競争力向上につなげる

株式会社シリウス1

以前から注目していたソフトウェア「Tableau」にかける

BI(ビジネスインテリジェンス)製品であるTableauは、もともとスタンフォード大学とペンタゴンとの共同研究で開発された、データ分析のソフトウェアだ。これまで、データ分析のソフトといえば、扱いに専門的な知識が必要で、一般的には非常に使いにくいものだった。しかもコストがかなりかかるため、限られた大企業でしか使われることがなかった。ところが、Tableauは誰でも扱いやすく、スピーディーにデータの分析とビジュアル化ができる。さらに、年間のライセンス料金も安価なため、いまでは大手企業から居酒屋まで幅広い業種に導入され、あらゆる経営の「見える化」をサポートしているのだ。

そもそも、同社が2013年にTableauビジネスに着手したのは、それまで主要業務だったエンジニアの派遣事業が低迷したことによる。派遣する大手メーカーからエンジニアのコストダウンを求められるようになり、「その要求を断ると一人、また一人とエンジニアの派遣契約が切られていきました」と竹田代表取締役社長。そこでこうした事態を打開しようと、かねてから注目していたソフトウェア、Tableauにかける決断をしたのだ。派遣先から帰されてきたエンジニアに次々とTableauの研修をさせ、技術を蓄積。3年後が予測できないと言われるIT業界でこの読みは見事に的中し、いまTableauは同社の屋台骨に成長して、売り上げを伸ばし続けている。

製造業からTableauを浸透させる

Tableauは地元の自動車販売会社でも活用された。来店した顧客に対してアンケート調査を行い、Tableauを使ってデータを分析したところ、興味深い結果が出たという。例えば、車を購入する動機は、車そのものに興味があるからというものよりも、子どもの送り迎えなど、特定の目的があるからというものが多いことが判明した。また、来店の理由についても、導入企業の予想に反し、新聞に折り込まれるチラシを見て来店した人は一人もいなかったという。それらのアンケート結果を受け、導入企業は折り込みチラシを全店舗から廃止。この例からも「データ分析の結果が反映されて、お役に立てたと思うとうれしいです」と竹田氏は語る。

念願だった地元の自動車メーカーとの大型案件も激しい競り合いの末に獲得。それまでさまざまな部署でデモンストレーションを行い、業務データを可視化するTableauの魅力を丁寧に説明して回ったかいもあったのか、要件定義からプロトタイプの作成までを請け負うことができた。低予算で使いやすく、作業がスピーディーにこなせることが評価されたのだ。現在、住宅製造販売会社や外資系製薬会社、自動車部品会社など幅広い業種で採用され、急激に実績を上げている。

一方で、竹田氏はTableauが広島ではまだ浸透していないと感じている。Tableauの導入企業はいまや世界で60,000社、国内では1,000社以上にのぼる。同社はもともと製造業にフォーカスしてきたことから、今後もその分野へのアプローチを積極的に行っていく方針。まだ余地はある。裾野の広い製造業にTableauビジネスが広がれば、さらに広まるだろうと考えている。

IoT領域にも先見の明があったシリウス1

シリウス1は、Tableau導入支援以外にも事業を行っている。その一つがIoT事業だ。「いま、IoTが注目されているが、それはうちの会社がずいぶん前から手がけていたことで、何をいまさらというのが正直なところですね」と、技術開発部を統括する尾首俊幸取締役は笑う。

同社はこれまで、タイヤのデータ収集、設備監視、植物プラント監視など、さまざまなIoTの開発を手がけてきた。特に監視システムの開発では多くの実績があるが、インターネットのなかった時代にも、カメラを有線でつなぎ、送られてくるデータをモニターで監視していたという。インターネットが普及したいまとなっては、有線でつなぐ手間もなく、地球の裏側からであったとしてもリアルタイムで監視することが可能になった。それにともないコストも大幅にダウンしたため、IoTは一気に広がり、同社にとっての市場も大幅に拡大した。

厳しい要望にも、長年培った高い技術力と経験、知識を駆使して全力で応えるのが同社の流儀。どんなことでも対応する優秀な技術者が、同社を支えている。