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「非常識」を武器に
地方の課題に立ち向かうスーパー

株式会社万惣

おにぎり56円、砂糖99円、キッチンペーパー99円。何を見ても驚くほどの安さだが特売日ではない。広島県を中心に36店舗のスーパーを展開する株式会社万惣。その経営手法はすべてが型破りだ。ローコスト運営を基盤に「エブリデイ・ロー・プライス」を実現し、地域の人々に愛されている。なぜここまで売値を下げられるのか。「非常識」なスーパーの戦略に迫る。

コスト削減に隙はなし

大きなカートがすれ違っても余裕がある広い通路。補充回数を減らすために、飲料などの重量物は箱のままパレットに載せて大量陳列、お菓子などの軽量の商品はカゴ状の陳列棚に投げ入れ、手間いらずで簡単な作業が可能になっている。そのためレジスタッフ以外の従業員数は少なく、少人数でも無理なく運営でき、何より、商品がすべて低価格だ。

この万惣の店舗モデルの特徴は、「ムダ・ムリ・ムラ」の観点から、道具や補充頻度を減らすことで簡単に作業できる仕組みを構築し、作業の効率を高めていることだ。作業効率があがることで一人当たりの守備範囲が広がる。この結果、大幅に人件費を削減できるのである。

広島市佐伯区に本社を置く万惣は、広島県・山口県内に36店舗のスーパーを展開するまでに成長した。2016年度は277億円を売り上げている。

コスト削減は陳列だけではない。特売チラシも一切配布していない。特売日があると、その日の客数は増えるが他の日は客足が遠のくからだ。いつ来ても安いのであれば、毎日安定した売り上げを確保することができるので、あえて特売日を設けず「エブリデイ・ロー・プライス」を掲げている。

今後、万惣は過疎地を中心に出店していく予定である。最寄りのコンビニまで車で1時間ほどかかるような地域に住む人こそショッピングセンターを求めているからだ。本当に喜んでほしい人のために新たな業態での店舗展開を考えている。