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HIGHLIGHT

世界に「インパクト」を与えるビジネスを創造するために

株式会社ロックオン

創業後間もなくWeb広告業界に与えた「インパクト」とは

2001年6月、岩田氏は関西学院大学商学部在学中に、現在の株式会社ロックオンのもととなる有限会社ロックオンを設立した。岩田氏自身は、この創業時の心境について「起業したいと思ったことは一度もない。気がついたら起業していた」と語る。岩田氏にとって起業は、目標ではなく単なる一つの手段でしかなかったのだ。

この時点で岩田氏には綿密な事業計画が存在していた。まずは、組織作りや、そのために必要であった資金を得るため、Web制作事業をスタート。そして設立から2年後の2003年、元々思い描いていた事業への第一歩となる「見せるだけのWebサイトから、活用するWebサイトへ」をコンセプトとした「Web Marketing Tool Kit」を着想。その1年後、国内シェアNo.1にまで成長を遂げる広告効果測定システム「アドエビス」が誕生した。

それまでのWeb広告業界は、広告効果の確たるデータ収集が容易ではなく、一定の予算を投じて広告を展開しても、実際にどの広告がどの程度購入に影響を及ぼし、営業利益につながっているのかの関連づけが難しく、明確化できなかった。これが、広告主が限られた広告予算を適切に割り振るための判断材料がないという主要因になっていたのである。

だが、アドエビスの登場で市況は一変。このツールを導入することにより、広告効果の測定が可能となり、これまでとは違った「広告主主導」による広告運用が実現できるようになったのだ。

満を持してリリースされた「EC-CUBE」が
さらなるインパクトを与えることに

そして2006年、アドエビスに続いてリリースされたのが、170万ダウンロードを突破したECオープンプラットフォーム「EC-CUBE」だ。

それまでのECサイトは、インターネット経由でアプリケーションやソフトウェアなどを提供するASPサービスを使用するケースが多く、サイト構築はサービスを提供する側が用意したフォーマットにはめ込む形で行うのが主流だったため、あらゆる面で自由度に制限があった。これに対し、EC-CUBEは既存のASPサービスでは実現できなかった「独自性」の高いECサイトの構築を可能にしたのだ。

まず注目すべきは、プラットフォームとしての周辺サービスの充実度だ。ECサイト単体だけではなく、物流、決済、広告などの周辺サービスをさまざまなプラグインとして連結させることで、サイト構築のプラットフォームからビジネス自体を構築するプラットフォームへと進化させることに成功。

なんとプラグインの数は300種類以上にものぼる。また、サイト構築においてもデザインが自由自在となり、これまでのECサイトにはない独自性を表現することが可能になった。これだけの機能が備わっているにもかかわらず、EC-CUBEの使用は無料。その結果、「2016年1月時点で2万店舗以上で稼働中というヒットに結びついた」とEC-CUBE統括責任者の金 陽信氏は語る。

「世界」を視界に捉えたロックオンのさらなる飛躍

EC-CUBEをリリースした翌2007年には、アドエビスがツールベンダー国内シェアにおいてNo.1を獲得。その後も順調に事業を拡大し、2010年、マーケティングにおけるデータ分析と最適化テクノロジーの提供のため「マーケティングメトリックス研究所」を設立。そして同年、EC事業の根幹であったEC-CUBEがついにECオープンプラットフォームとして国内シェアNo.1となる。

また同じ年、米国シリコンバレーに子会社となる「LOCKON marketing of U.S.A」を設立。続けて2012年にはオフショア開発拠点をベトナムに設置し、大規模なWeb開発に乗り出す基盤も整った。

2012年は、アドエビスAutoBidがリスティング広告最適化システム国内シェアNo.1に輝き、第三世代リスティングマネージメント「THREe」をリリースするなど、目覚ましい飛躍の1年に。

そしてついに2014年、創業から14年という早さで東証マザーズへの上場を果たす。しかし、これも世界を見据えるロックオンにとっては一つの通過点でしかないのだろう。