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自由度の高い社風で、自分の可能性を広げたい

金印株式会社開発本部 商品開発部 リーダー山内康平

Uターン×キャリアアップを求めて転職

「生まれも育ちも名古屋市。地元企業に就職した友人も多く、休日はこちらに帰ってくることも多かったです」。そう言って転職の動機を回想する山内康平氏は、東京にある大手食品メーカーに勤めていた。大学卒業後に上京してから6年間、食品開発部でキャリアを積んだ。だが、家賃の高さから住まいを郊外に移すと、通勤時間が片道約2時間かかるようになってしまう。国内市場のみに目を向けた商品開発にも行き詰まりを感じていったという。

「もっと広い世界に向けて商品開発をしたいという気持ちと、地元に戻ってもいいかなという気持ちの両方がありました。それが30歳という人生の節目を迎える手前で、キャリアアップという具体的な転職動機へとつながっていきました」と語る。

2016年の年末から具体的に転職活動を始め、人材紹介会社を通して金印の存在を知る。だが、その時の求人は山内氏が希望する商品開発部ではなく他の部署の人材募集だった。

前職の実績を生かして働けることを実感

金印ではパッケージデザインができる人材を求めていたというが、山内氏は海外市場を積極的に展開する金印に魅力を感じ、諦めずに門戸をたたいた。前職の開発部では原料の企画開発からプレゼンテーション、試作・研究、生産工場の機械開発・管理、そして広報的な業務としてパッケージデザインの制作にも関わっていた。望みはゼロではない。そして奇跡は起きた。商品開発部に1名欠員が出て、前職の実績や面接時のやりとりで山内氏に白羽の矢が立ったのだ。

「希望した部署で採用され、今までのキャリアをフルに生かすことができました。それに1929年創業と歴史ある企業なので前例のないことには慎重な社風かと思ったら、新しいことに対してとても寛容で、アイデアを実現できる手応えを感じています」と目を輝かせる。

入社後、最初に手がけたのは、金印がわさび加工の技術を生かした新ブランド「金印スパイスセレクション」。その新商品開発で「おろしパクチー」を担当した。「前職では加工度の高いお菓子の味付けに関わっていたのですが、金印は素材の風味を生かした加工度の低い製法で、とても新鮮に感じました。前職の経験と金印の技術力をかけ合わせて商品開発できたことが自信につながりました」と目を細める。

部署間をつなぐパイプ役として本領発揮

念願だった海外市場向けの商品開発にも関わっており、先日もヨーロッパに2週間、研修に行かせてもらったとうれしそうに語る。「国内市場よりもスピード感が求められ、わさび商品のローカライズにどう取り組んでいったらいいか、肌で感じることができた貴重な経験です」と山内氏。より良い商品の開発に向けて積極的に行動する山内氏は、商品開発部のなかだけではなく、販売部や営業部の社員とも密に交流し、生産工場や原料の生産農家にも足を運ぶ。

「分からないことは、どんどん人に聞くタイプで、これまでの金印にはいなかったタイプだとよくいわれます」と笑うが、山内氏を通じて部署間の風通しが良くなり、多角的な視点で商品開発が進む流れができつつあるようだ。「私だけが特別ではなく、同じように行動できる若手が増えていけば、社内がより活性化していくと思います。幸い、若手が活躍できる社風です。リーダーとして、今まで以上に部下一人一人の可能性や選択肢を広げられる職場にしていきたいですね」

往復4時間かかっていた通勤の負担からも解放され、公私ともに充実しているという言葉とともに、さわやかな笑顔がはじけた。

あとがき

本わさびの歴史をたどってみると、飛鳥時代にはすでに日本人の暮らしに溶け込んでいたといわれています。1,300年以上も前から日本の食文化を支えてきた本わさびが、世界各地に浸透し、現地の食生活に溶け込んでいく。それも極め尽くされた味で。金印のわさび一筋を貫く信念、そして、培った技術力からわさび以外の調味料や健康食品、化粧品分野にも手を広げるバイタリティーには、目を見張るものがありました。海外市場でのさらなる活躍とともに、「WASABI」が世界共通語となる日もそう遠くない。そう思わせる、勢いを感じました。