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節水力と洗浄力を併せ持つノズルを生み出し
モノづくりベンチャーの底力と課題を伝える

株式会社DG TAKANO

「洗い流しの水」を最大10分の1まで削減。常識を覆す節水製品「バブル90」の誕生が、業界を震撼させた。設立1年目、社長一人だけのベンチャー企業が初めてつくった製品が、いきなり「“超”モノづくり部品大賞」で大賞を受賞したのだ。そこには職人である父の背中を見て培われた確かな眼力と発想力、そして技術力が宿っていた。

技術に裏打ちされた東大阪生まれの超節水洗浄ノズル

「モノづくりの町」として知られる日本有数の工業都市、大阪府東大阪市。ここには国内5位の6,546事業所が集まり(平成24年経済センサス活動調査)、揺るぎない技術力と近隣協力企業とのネットワークでさまざまなものを世の中に生み出している。その技術力は、2002年に中小企業の技を結集して東大阪宇宙開発協同組合(現在の宇宙開発共同組合SOHLA)をつくり、2009年に人工衛星「まいど1号」の打ち上げに成功したことでも広く知られる。

株式会社DG TAKANOは高野雅彰代表が設立した会社。高野氏は、業務用ガスコック製造をメインとした金属加工工場の3代目として、東大阪で生まれ育ち、子どものころは工場が遊び場だった。小学校高学年のころにバブルが崩壊。他の工場から研修に来るほど技術に定評がある工場だったが、経営に苦労する姿を見て町工場の厳しさを痛感していた。

「町工場ではない会社を自分でつくりたい」。起業を見据え、大学は工学部ではなく経済学部に進学。そんな高野氏がなぜ「節水製品」というモノづくりの土壌で勝負することになり、そして成功を収めたのか――。東大阪発モノづくりベンチャー企業の現状、未来、課題を探る。