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独自のものづくり思想で、海外46カ国へ進出

株式会社筑水キャニコム

福岡県の都心部から車で約1時間。近年、個性的なショップが次々とオープンし、移住先エリアとしても注目を浴びている福岡県うきは市に「株式会社筑水キャニコム」は本社・工場を構える。主に農業や土木建設用、林業用の運搬車、草刈作業車などを製造・販売。「草刈機MASAO」「安全湿地帯」など200におよぶ商品のネーミングがどれもユニークで、日刊工業新聞社の「読者が選ぶネーミング大賞」で13年連続入賞している。年商約60億円を達成する同社の姿勢を表す「ものづくりは演歌だ」という言葉に込められた思いとは。

目指しているのは超一流のグローバル中小企業

福岡県うきは市で500年以上もの歴史があるという家系。それが株式会社筑水キャニコムを創業した包行(かねゆき)家だ。刀鍛冶をルーツに、農業用の鎌などを製造してきたが、昭和40年代に入ってからは農業が盛んなうきは市を中心に農業用・建設用の運搬車や草刈機などの開発・製造・販売を手がけてきた。

1990年代には運搬車の累計生産が40万台に到達。業界初の立ち乗り小型クローラ運搬機「ヒラリー」や乗用四輪駆動草刈作業車「家族(うち)のまさお」などを発売し注目を浴びる。また、台風が連続して上陸した2004年には、林内作業車「やまびこ」の需要が急増。生産が追いつかないほどの繁忙状況だった。

しかし、業界全体の景気が冷え込み、売上は一時期の半分以下にまでに落ち込んだ。求人への応募者がおらず、採用がうまくいかない時期もあったという。それが現在、年商60億円台までに回復できたのはなぜか。V字回復できた理由は、積極的な採用戦略、支店数の拡大・海外展開。そして何より「ものづくりは演歌だ」のモットーのとおり、たとえば酒場の「流し」がたった一人のお客様のためでも歌うように義理と人情を大切にする、お客様に寄り添った新商品を開発する誠実な姿勢にあった。